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前立腺がん体験者の声

ここでは、実際に前立腺がんを発症した方の経験談を紹介しています。

排尿時の痛みがきっかけで前立腺がんが発覚

きっかけは痛みから

60代の男性Aさんが前立腺がんを患っていたことがわかったきっかけは、ペニスの痛みからでした。

ある朝、起きて排尿しているときに、ペニスの先端にチクッと痛みを感じたそうです。その後、痛みは徐々に強くなり、しかも範囲も広がっていったため、1週間ほどして泌尿器科を受診したそうです。

そのときはご自分が前立腺がんだとは夢にも思っていなかったそうです。

前立腺がんが発覚。治療開始

病院でPSA検査をしたところ、基準値以上の値が出ました(前立腺がん患者はPSAの値が高い傾向にあります)。そこで、MRIや針生検、CTなど精密検査を行ったところ、ステージBの前立腺がんであったことがわかりました。

その後、陽子線と女性ホルモン投与による治療を6ヶ月間行うことにしたそうです。陽子線照射を行った後、1週間で排尿痛が出ましたが、半月ぐらいすると痛みが収まり、3ヶ月くらいでPSA値は正常に戻りました。

症状が良くなったと思った矢先、今度は血便が出るようになり、内視鏡で大腸検査を行いながら、経過観察を続けました。

3ヶ月めで正常に戻ったPSA値が再度上昇し、再発の危険性もあったそうです。

生活習慣も改めながら治療を継続

「PSA値は多少上下する」と医師から伝えられましたが、Aさんにとっては気がかりな日々が続きました。

実際にまだ完治している状況ではないので、予断は許されませんが、それでもAさんは前向きに治療に取り組んでいます。

食生活に気をつけ免疫力を高めること、体を冷やさないこと、ストレスを解消すること。日々の生活から改善し、今では前向きな気持ちでがんと向き合っているということです。

やはり大切なのは日々の生活と「早期発見」。乱れた食生活やストレスはがんに限らず、多くの病気の原因となるので、健康のためにも注意すること。また、違和感があったらすぐに病院に行くことが重要だということがわかります。

先生の一言がきっかけでがんが見つかった

組合の役員の集まりで違和感を覚えた

60代男性のBさんは地域の祭りで組合の役員が集まった時に、おしっこが近いなって感じ始めたそうです。最初は加齢によるものだと考えていたようなのですが、「昼間も夜中も異常にトイレが近いなんておかしい…」と違和感を覚え、町の泌尿器科に通い始めました。

3回目の通院の時に病院の先生から「採血して検査しますか」という提案があり、前立腺がんを発見できるPSA検査できる設備が整ったA病院で診てもらうことになったようです。

先生の腕が良かったおかげで怖くなかった

手術でがんを除去する時は特別怖いと感じなかったみたいです。早めに治療できる内は治療しようということと、「がんを除去した方が良いよ」と子どもから言われたので手術を選択。

病院の先生は手術についてかなり詳しく説明してくれそうです。手術することが決まった後も丁寧に説明して、不安を取り除いてくれたみたいですね。 Bさんはホルモン療法も行なっています。その際副作用で体がバーッと熱くなることがあったみたいです。飲み薬と注射の2種類を1ヵ月1回の頻度で受けています。

治療後は前立腺がんを重く考えない

治療が終わった後は、痛みこそ感じなかったものの違和感はあったそうです。しかし、がんのことばかりを考えていては暗くなってしまうと思い、友人と合ったり電話をしたりしながら、がんのことを重く考えないようにしています。

前向きな気持ちになれたBさんは定期的にPSAの数値を計測しており、数値が高いときには先生が様子を見て薬を変更すると、数値が下がるそうです。他にも受けているホルモン療法でも、先生が病気の進行具合に合わせた治療を行なっています。 体のことを考えて最近では、飲み会の誘いを断っているそう。さらに脂っこい食べ物が好きなBさんは食生活にも気を使って、野菜と魚中心の食事を心がけているようです。

尿がでないことが前立腺がんのきっかけ

2回目の診察で前立腺がんを発覚

60代男性のCさんはおしっこが近いのにも関わらず、なかなか尿がでないことに違和感を覚え、病院で診てもらったそうです。その病院では前立腺が腫れているからと診断され、処方された腫れを抑える薬だけを服用。しかし、2~3ヶ月ほど飲み続けてもあまり効果があらわれず、「年をとると前立腺が腫れるものだから、気にしなくてもいいだろう」と思い、途中から飲むのをやめちゃったみたいです。

ある日Cさんは、友人とお酒を飲んでいる時に友人から「おまえ、年だから前立腺に気を付けろよ。がんになるぞ」と教えてもらったのだそう。それ聞いて不安になったCさんは、もう一度医師に診察してもらおうと会社近くにある開業医の先生に診てもらった結果、がんを発症していることがわかったのです。

前立腺と睾丸のがんを治療

がんを除去する時は全身麻酔を受けたCさん。盲腸の手術を局所麻酔で受けた時に聞こえてくる先生の声や医療器具の音がトラウマになったのだそう。そのため、全身麻酔をして意識がない間に手術。

がんを除去する時の傷は5cmくらいで、入院期間は14・15日ほど。入院期間中は術後の痛みは得なくなかったそうです。

しばらくして退院したCさんは、術後PSAの検査をするために、1ヵ月1回の頻度が病院に通っていました。しかし、1年経過したころになると前立腺がんを除去したはずのCさんのPSA数値が0.4から2.0に上昇していたのです。

実は睾丸にがんが新たに発生し、PSAの数値を上昇させていたことがわかりました。Cさんはすぐに睾丸を摘出し、2度目の手術を経験したのです。

転移はしていないものの治療を続ける

2度目の手術を受けたCさんのPSAは一時的に下がりましたが、しばらくすると少し増えているのだそう。それから放射線治療やホルモン治療など、さまざまな方法を試しながら治療を続けています。1年に1回の頻度で骨の検査やMRI・CTでがんが転移していないのかチェックしても見つかっていないにも関わらず、PSAの数値は少しずつ増えているそうです。

Cさんによるとがんの治療には費用がかかるとのこと。特に放射線治療は1回あたり約5,000なので、3ヶ月で27~28万円もかかったみたいです。Cさんは以前からがん保険に入っていたため、一時的に大丈夫だったようですが、万が一に備えておくことが大切だとわかりますね。

Cさんはこれからも増え続けるPSAの数値を下げるために通院し続けています。病院の先生のことを信頼し、いい関係を築けているのだそうです。がんの治療にストレスは良くありません。Cさんの治療に対する前向きな姿勢が大切なんですね。