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「精液が赤い」血精液症の治療方法

精液に血液が混ざって赤くなる、血精液症の治療方法について紹介します。

治療方法

血精液症は一旦詳しく検査を行なったうえで治療を行ないます。ここでは検査と治療についてまとめました。

前立腺や精嚢(せいのう)の診察

血精液症の症状があらわれた場合、精巣や外陰部を診察して直腸を触診で調べ、前立腺や精嚢(せいのう)に異常がないかをチェックします。場合によっては精度の高い超音波検査やCT・MRI検査を実施することもあります。中高年以上の方の場合は前立腺がんの有無をより詳しく調査するために、PSA検査をします。

このような精密検査を行なうことで、嚢胞(のうほう)や射精管閉塞、血管腫などの病気かどうかを診断することが可能です。

抗生物質や抗炎症剤で治療

詳しく検査をした結果、精巣や精管、精嚢などの精子輸送路に炎症が見つかった場合は、抗生物質や抗炎症剤、止血剤などの薬を用いて治療を行ないます。

血精液症の症状では、前立腺がんを発症しているケースはほとんどありません。だいたいのケースが突発性の症状だと診断され、経過観察となります。2~3週間ほどで自然治癒力によって赤くなった精液は出なくなり、元通りに戻るケースがほとんどです。

注意点

血精液症は自然治癒で完治するケースが多く、症状がなくなるまでに2~3週間ほどかかる症状です。しかし、精嚢に溜まった古い血液を排出するのに数ヵ月かかることも少なくありません。糖尿病の方や血液疾患のある方は、血精液が固まり症状が長く続いたり再発したりするケースがあります。

血精液症は痛みやだるさなどがありませんが、見慣れない症状のため「がんになったのでは?…」「性病ではないのか?…」と不安を抱えてしまいます。デリケートな部分の症状なので、多くの方が相談しにくいと感じて、数ヵ月ほど放置してしまうようです。しかし、万が一腫瘍が原因だった場合は手遅れになる可能性があります。異常を感じたら病院で精密検査をすぐ受けるようにしましょう。

違和感を覚えたらすぐに診てもらう

ほとんどが自然治癒力で完治できる血精液症。しかし、診察を受けた結果、前立腺がんと診断を受けることもあります。血精液症を発症したらすぐに病院で精密検査をしてもらいましょう。

また、精巣や精管、精嚢などの精子を運ぶ輸送路が炎症を起こしていたとしても、デリケートな部分なため安心はできません。どのような病気が血精液症の原因だとしても専門家のドクターが診てもらい、正しい治療を受けたほうが安全です。