前立腺がんを改善したい人のための情報サイト
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こちらでは前立腺がんと精液が赤くなるという症状の関係について解説しています。
精液に以下のような症状が見られたら、前立腺がんのおそれもあります。
精液が赤くなる原因は、血液が混ざる血精液症という症状です。冒頭で、「前立腺がんで発生する症状リスト」としてご紹介しましたが、精液が赤くなるからといって必ず前立腺がんであるわけではないので、その点はご安心ください。
むしろ、精液が赤くなる原因は血精液症であることがほとんどです。
精嚢や前立腺の炎症や尿道の出血、うっ血などが原因で起こります。外傷や性病の感染、尿結石など要因はさまざま。感染症や尿結石が見られなくても、精液に血液が混ざる「突発性血精液症」という症状も少なくありません。
とはいえ、前立腺がんでも赤い精液が出るという症状は見られますので、ご自分の大切な命を守るためにも、決して放置せずに何が原因で精液が赤くなっているかをしっかりと把握して、適切に対策をしましょう。
血精液症の原因はさまざまです。前立腺や精嚢(せいのう)、精巣、あるいは膀胱など、原因となっている箇所もさまざまな可能性があると考えられます。血精液症は精巣や精官など、精子を運ぶ器官が傷ついていることが主な原因です。
傷ついた器官から出血し、精子に血液が混ざって赤くなります。しかし、中には血精液症を起こす原因が前立腺がんの可能性も少なくありません。血精液症について知っておけば、症状が発生した時に適切な対応がとれるでしょう。ここでは考えられる原因と、その究明のための診察について解説しています。
精液が赤くなる原因として一番多いのは、前立腺が炎症を起こす前立腺炎です。前立腺は精液のもとである前立腺液を作る器官なので、炎症を起こして出血すると、血が混ざって精液が赤くなるのです。主に大腸菌やクラミジアなどに感染することで炎症が起こります。前立腺炎では精液の異常以外にも頻尿や発熱、痛みなどの症状が現れるため、体調の変化や尿道・肛門付近に痛みがないかどうか確認しましょう。
精嚢は前立腺の後ろ側に存在する袋状の器官で、5cmほどのものが2つ存在します。精嚢からは精液の原料である精嚢液が分泌されているため、炎症を起こして出血すると精嚢液を通じて精液に血が混ざるのです。また、精嚢から出た血が直接精液に混ざることもあります。 精嚢の炎症は感染症と、結石が精嚢を傷つけて起こる物理的な原因の2つがあります。結石ができている場合は結石を作る尿酸値の改善が必要になるため、血液検査の数値を確認しておきましょう。
精液を射精する射精管の詰まりも、精液を赤くする原因になります。ペニスの中にある射精管が塞がれると、周囲の血管が膨れて最終的に破けることに。それによって出血が起こり、精液が出るときに混ざって赤い精液になるのです。ペニスに違和感がないか、定期的に確かめるようにしましょう。
原因が特定できない場合、射精管などの器官ではなく血管そのものに異常があると考えられます。動脈瘤や静脈瘤が破れて出血した、血管が破れやすくなっていたなど、知らない間に疾患になっていることも。射精時の衝撃で出血しやすいため、注意が必要です。
前立腺以外の病気が原因で血精液症を発症することもあります。特に全身の機能に影響する高血圧や白血病、リンパ腫などの病気では、精液に異常が起こり赤くなる可能性があるようです。くわしく原因を調べるには、病院で全身検査を受ける必要があります。
外からの刺激や、検査・手術などの後遺症で精液が赤くなることも考えられます。精巣の傷や腫れたときのうっ血などで血液が精液に混ざり、赤くなるのです。下腹部をぶつけると、精巣にダメージが加わり場合によっては傷がつくため運動時は特に注意しましょう。 病院での検査や精管切除の手術を受けた場合も、その影響で血液が混ざることがあります。
精液が赤くなると、焦ってしまう気持ちもわかりますが、まずは原因を突き止めて正しく対策することが大切です。原因として考えられるのは、精子を送る器官から出血していること。早く出血を止めるためにも病院で診てもらいましょう。
場合によって前立腺がんの可能性も…。そのため、精液が赤くなった時点で病院へ行くのが望ましいと言えます。早期発見であれば、完治することが可能です。こちらでは、血精液症の原因別の詳しい対策方法をご紹介します。
血精液症の治療は、病院の精密検査で原因を調べた後、何も問題がなければ経過観察で無治療となることがほとんどです。出血が止まらない場合は、抗生物質や抗炎症剤、止血剤を用いて止血を図ります。
しかし病院で原因を調べた結果、前立腺がんだと判明した場合はホルモン治療や放射線治療などの治療が必要に。ここでは血精液症の検査と治療方法についてまとめているので、ぜひ参考にしてください。
受診のタイミングは人によって異なりますが、腫れや痛み、頻尿などの症状が見られる方は泌尿器科を受診しましょう。放置すればするほど、悪化するリスクは高まっていきます。1週間程度の遅れは問題ありませんが、なるべく早めに医師の診察を受けてください。また、感染性の炎症や病気が原因の場合、放っておいても治ることはありません。抗生物質で原因となる菌を排除する、止血剤で出血を止めるといった適切な治療が必要です。
精液以外の兆候がない場合、2~3週間で血液が混ざらなくなり、白い精液に戻ることが多いようです。35歳以下で陰嚢や鼠径部の痛みや排尿時の痛みがなければ、急いで診察を受ける必要はありません。1ヵ月ほど様子を見ましょう。年齢が35歳以上の方は自然に治る可能性が低いため、症状が出てから数週間以内に診察を受けるようにしてください。 症状が長く続く場合や、悪性腫瘍のリスクが高まる高齢者は、専門医に診察してもらいましょう。特に発熱や痛みなどの症状が起こり始めた場合は、すぐに病院へ行って診察を受けてください。前立腺検査や精液・尿の分析検査などを行なうことで、原因を突き止められます。
診察時には、検査の前に医師から問診や触診があるでしょう。医師が行なうのは、以下のようなことです。
なるべく正確な日付を伝えてください。うろ覚えにならないように、精液中に血が混じっていたら早めの受診をするようにしましょう。
前立腺生検は、前立腺に針を刺して組織をとりだし、がんや腫瘍などがないか調べる検査です。生検時に針を刺すので、出血し精液に血が混じることがあります。
尿路感染症は尿道から細菌が入り込んで、膀胱炎や腎盂腎炎を引き起こすものです。排尿時の痛み・発熱・血尿といった症状が出ます。思い当たる症状がある場合は忘れず伝えましょう。
どのくらいの量の血なのか・血の混じった精液が出た回数などを聞かれます。また、出血した血液が尿道を通るような病気がないか確認されるでしょう。
前立腺肥大や前立腺がんなどにかかっていないか確認されます。既往歴がある場合は先に伝えておくと良いでしょう。
こうした問診のあと、性器が赤くなっていないか・痛みはどうか・しこりができていないかなどを触診されます。問診と合わせて行なうことで、ほとんどの場合原因を特定できるといいます。
血精液症の際に行なう検査は尿検査や尿培養検査、超音波検査などがあります。しかし、ほとんどの方は血精液症が重くなることがないため、くわしく検査する必要はないとのこと。特に40歳未満の方や前立腺の生体検査を最近受けた方は炎症や病気が原因ではなく、自然に消失することが多いとされています。そのため、精液が赤くなる症状が見られた場合は、通常尿検査と尿培養検査だけを実施するようです。
他の検査は、痛みや頻尿など感染症や他の病気に関わる泌尿器症状が出ていないときは必要ありません。 ただし、悪化する可能性のある病気が疑われる場合に限り、くわしく検査が行われます。クリニックによっては40歳以上の男性に前立腺がんの検査をすすめるところも。
40代以降の方では具体的な検査として、前立腺特異抗原(PSA)検査や、経直腸的超音波検査などを実施します。ときとしてMRI検査や膀胱鏡検査(観察用の細い管状機器を尿道から入れ、尿道と膀胱の内部を見る検査)をやるところも。精液に血が混ざっている場合は精液を作る器官や血管に異常があることがほとんどなので、精液の観察と分析はあまり行われないようです。
特に結婚してこれから家庭を作っていこうという方にとって気になるのは、パートナーとの性交や妊娠への影響だと思います。血精液症には性交や妊娠に影響がないケースと、影響があって不妊を引き起こすケースの2つのパターンがあります。
尿管結石による外傷や性病による炎症、突発性のものなどは性交や妊娠に影響がありません。しかし、性病や前立腺の炎症による血精液症は性交や妊娠に悪影響を及ぼします。精液症が与える影響についてわかりやすくまとめました。