検査・確認方法

前立腺がんを早期に発見するためには、何よりも検査が重要。そこで、代表的な5つの検査の特徴や方法を解説します。

PSA検査

最もよく行われているのがPSA検査です。血液中のPSAの値を調べることで、前立腺がんが発症しているかどうかがわかります。PSAとは「前立腺特異抗体」という、タンパク質のことで、前立腺がん患者はこの値が高い傾向があります。

健常者の基準値は0～4ng/mLです。4～10ng/mLの場合は3割位の確率で前立腺がんが見つかります。100ng/mL超えた場合は前立腺がんの疑いが濃厚です。

超音波検査

超音波検査とはその名の通り、人の体に超音波を当てて体の中の構造を調べる検査のことです。超音波用ゼリーを検査部位に塗り、プローブと呼ばれる超音波を発する機器を直接肌に当てて行われます。超音波の反射を利用して体内の様子を画像化。その画像を見ながら異常がないか調べていきます。使われている超音波は人体にとって無害なため、全身どの部位で使用可能です。

検査はリアルタイムで見ることができるので、心臓といった常に動き続けている臓器の検査にも適しています。

検査による痛みはなく、X線といった被ばくの恐れもありません。しかし、超音波は空気中だと伝わりにくいという性質を持っているため、肺や胃のように内部に空気を含む臓器には不向きといった特徴があります。

直腸診・経直腸エコー

直腸診とは、お尻の穴に医師が指を挿入して触診する方法です。前立腺は力調の近くにあるため、腫瘍ができている場合は触診でわかります。

直腸エコーとは、超音波を発するエコーを肛門に挿入して、前立腺の形や大きさを調べ、前立腺がんかどうかを判断する方法です。

前立腺生検

以上、PSA検査や直腸診、直腸エコー検査を行い、前立腺がんの疑いがある場合は、もう少し精密な検査を行います。それが前立腺生検です。

細い針を前立腺に刺し、組織を採集してがん細胞が増殖しているかどうかを分析します。

画像診断

CT検査、MRI検査、骨シンチグラフィ検査を症状に合わせて医師が選びます。

MRI検査では前立腺にがんがあるか、あるとしたらどこになるか、前立腺以外の転移がないかを調べることができます。

CT検査では特にリンパ節への転移や、肺転移の有無を調べることが可能です。

骨の状態を調べられる骨シンチグラフィでは、がん細胞が骨に転移しているかどうかがわかります。

MRI検査

MRIとは磁気共鳴画像法（Magnetic Resonance　Imaging）の略語です。磁力と電波を使用して、様々な角度から体の断面の画像を撮ることができます。とくに頭部や腹部、脊椎などの撮影に有効。造影剤での画像診断検査とは違い、薬を使わずに血管の様子を映し出すことができるのも特徴です。MRCPというすい管(すい臓を通る管）、胆のう、胆管の画像化など全身の診断に効果が期待できます。

検査は痛みを伴わず、磁気や電波を利用するためX線による被ばくといった恐れがありません。

ただしMRIは強い磁気を発生させて検査するため、ペースメーカーを装着している方や妊娠している方は検査できないことがあります。

違和感があったらすぐに検査を

前立腺がんは早期に発見できれば治療することも十分可能です。そのためには検査を受けることが一番。また、最近では以上のように検査の精度も上がっているので、前立腺がんを早く見つけることが可能になりました。

まずは排尿に違和感があったり、痛みがあったりした場合は、すぐに病院で検査してもらいましょう。

参照元：前立腺がん　検査：[国立がん研究センター　がん情報サービス　一般の方へ]

検査の前にがん治療への備えも確認～がん保険～

実際にがんに罹患してしまった場合、治療が長引けば長引くほど治療費が必要になります。抗がん剤治療による継続的な治療も然り、健康保険の適用外となるような先進医療を受ける場合も同じです。

保険に関しては、さまざまな種類の保険が登場していますが、がんの治療に備えるのであればがんに特化した保険を検討しておきましょう。がんと診断されるだけで一時金が給付されるものや、長引く治療にも対応して何度でも治療給付金を受けることができるものなど、がん患者に寄り添った保険が用意されています。

がん保険に関しては、詳しく解説しているサイトがあったのでそちらを紹介しておきます。前立腺がんに対し、予防も備えもしておきたいという方は要チェックです。

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