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遺伝(家族歴)

こちらのページでは前立腺がんの発症が遺伝に関わっているかどうか、解説しています。

前立腺がんは遺伝する!?

ショッキングではありますが、前立腺がんは他の癌と同様に遺伝も関係しています。

そもそもがんは、がん細胞の発生を抑える「がん抑制遺伝子」という遺伝子が異常を起こすことで発生します。

私たちの体の細胞には父親からのがん抑制遺伝子と、母親からのがん抑制遺伝子という2つの遺伝子が入っていて、2つが揃ってがん細胞の発生を抑えているのですが、何らかの異常でこの遺伝子が働かなくなると、がん細胞が増殖してがんになってしまうのです。

また、お父さんかお母さんのがん抑制遺伝子に異常があった場合、片方のがん抑制遺伝子しか体内にないため、両方のがん抑制遺伝子をもっている人よりもがんにかかる確率が上がってしまいます。

前立腺がんの発症率の違い

日泌尿会誌に掲載された論文『家族内に発生した前立腺癌の検討』によると、親や子ども、兄弟などに前立腺がん患者がいる人の前立腺がん発症率は13%、いない人は5.7%で、その差は2.41倍。

優位な差とされていて、前立腺がんと遺伝との関係が裏付けられたとされています。

もちろん、親が前立腺がんだからといって必ず子どもも前立腺がんになるわけではありませんが、それでもがん抑制遺伝子に異常があり、前立腺がんにかかるリスクは高いと言えます。

家族に前立腺がん患者がいたら検査してもらうのがおすすめ

家族に前立腺がん患者がいた場合は、一度遺伝子検査やPSA検査(PSA:前立腺で作られるタンパク質。前立腺がん患者はPSAの数値が高い傾向がある)を受けることをおすすめします。

前立腺がんが早期に発見できれば、治療や対策も早めにでき、その分転移なども防ぐことが可能です。

特に遺伝の場合は普段の心がけだけではどうにもならない場合もあるので、「お父さんが前立腺がんだった…」「もしかしたら」と思ったら、早めに検査を受けてみてください。

参照元:前立腺がんと遺伝の関係・遺伝子検査解説 | 前立腺がん総合情報サイト

参照元:(PDF)家族内に発生した前立腺癌の検討