前立腺がんを改善したい人のための情報サイト
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こちらのページでは前立腺がんと食事の関係について解説しています。
前立腺がんは特に居住地域によって羅患率に大きな差があるがんです。
特にアメリカとヨーロッパは前立腺がんにかかる人の割合が大きいとされています。その要因を紐解くと、食生活が関係していることがわかりました。
乳製品が多く使われていたり、動物性脂肪酸が多い欧米型の食生活が前立腺に関係があるのではないかと注目され、さまざまな研究がなされています。
日本の「国立がんセンター」の予防研究グループでも、4万3千人(うち329人の前立腺がんの患者)を対象に行なった調査において、乳製品や牛乳、ヨーグルトの摂取量が多いほど前立腺がんのリスクが高まるという結果が出ています。
また、乳製品に含まれるカルシウムや飽和脂肪酸の摂取量と前立腺がんリスクの調査を行ったところ、特に飽和脂肪酸の摂取量が高いほど前立腺がんのリスクも高まるという結果も出ています。
カルシウムを摂取すると血中のビタミンD濃度が下がったり、IGF-I濃度が上がったりすることで、前立腺がんのリスクが高まると言われています。
また、飽和脂肪酸を摂取すると、男性ホルモンであるテストステロンの分泌量が多くなることで、前立腺にがん細胞が発生して前立腺がんのリスクを高めると言われています。
それでは前立腺がんのリスクを高める乳製品を控えるべきなのでしょうか?それは未だに結論が出ていない問いです。
日本人は欧米人と比べてカルシウムの摂取量が少ないので、実は前立腺がんとカルシウムの関係が明確にされていません。
さらに、乳製品の摂取はこうつ粗しょう症や高血圧、大腸がんなどの疾病リスクを低下させるとも言われているので、乳製品を全く摂取しないのも考えものです。
食生活の改善としては、飽和脂肪酸を抑えることが良いかと思います。特に赤身の肉に含まれる飽和脂肪酸が前立腺がんとの関連性が高いという研究結果が出ています。
飽和脂肪酸の過剰摂取は前立腺がん以外にも肥満や生活習慣病などの疾患リスクを高めることになるので、まずは「脂っこい食事」を改善するのが良いでしょう。
参照元:乳製品、飽和脂肪酸、カルシウム摂取量と前立腺がんとの関連について | 現在までの成果 | 多目的コホート研究 | 国立研究開発法人 国立がん研究センター 社会と健康研究センター 予防研究グループ