この症状もしかして前立腺がん?正しく理解して前立腺がん予防 » 前立腺がんとその他がん対策に用いられる成分 » メシマコブ

メシマコブ

がんや認知症予防に効果があると言われているメシマコブについてまとめました。

メシマコブの概要

メシマコブとは長崎県の女島で発見された、桑の古株に自生するタバコウロコダケ科のきのこです。日本の他には北アメリカでも自生することが確認されています。

サルノコシカケと形が似ていますが、別のきのこです。

がんや認知症の民間治療にも使われ、その抗がん作用はきのこの中でも群を抜いているとまで言われているくらいです。

他にも、胃痛や下痢、月経不順、リンパ腫など、さまざまな働きがあるとされ、排尿障害にも効くと言われていることから、前立腺がん患者でも服用している人が多いと言われています。

お隣の韓国では、人口培養に成功して、医薬品としても使われているそうです。

メシマコブの臨床試験・安全性

これほど効果があると言われているメシマコブですが、臨床試験の結果はあまり多くありません。

がん細胞を移植したマウスにメシマコブを投与したところ、腫瘍の大きさが有意に小さくなったという研究結果が出ています。

また、前立腺がんの腫瘍増殖を減少させ、アポトーシス(体を良い状態にするため、細胞が自滅すること)を促進させて腫瘍を抑える可能性があることを示した研究結果が出ています。

いずれもマウスを使った動物実験の結果ですが、今後人間のがんにもどのような効果が期待できるのか、研究が進められている成分です。

メシマコブ関連の動物研究報告

メラノーマ保有マウスにおける抗腫瘍効果

キノコ由来の抽出物は長年がんの予防や治療に利用されてきた歴史があります。この研究ではキノコ抽出物の効果に着目し、発芽玄米で育成したメシマコブ・カバノアナタケ・ベニクスノキタケ・マンネンタケから採取した菌糸体(糸状の部分)の抗腫瘍効果を測定しました。菌糸体は4つのキノコから採取したものを混ぜた物質(CARIⅢ)を使用しています。

実験ではマウスにがん細胞を注射しわざとがんを発生させたうえで、毎日体重1kgあたり300mgのCARIⅢを与えました。また、効果を比較するために抗がん剤を投与したマウスも用意し、効果の差を確認しています。

その結果、CARIⅢを与えたマウスは抗がん剤を与えたマウスと同じ程度、がん腫瘍の減少が見られました。

このことから、CARIⅢは皮膚がん細胞であるメラノーマに対して、効果の高い抗がん剤に匹敵する抗腫瘍効果があることがわかっています。加えてがん細胞の増殖抑制に役立つという結果も示されており、皮膚がんの改善に大きく影響する作用が期待できます。

また、CARIⅢを与えたマウスは抗がん剤を与えたマウスよりも寿命が長くなったことが明らかになりました。

肝臓癌細胞保有マウスにおける抗腫瘍効果

メシマコブから得られた菌糸体(糸状の部分)PL-7(MCPL-7)の抗腫瘍効果と作用するメカニズムを、動物実験で調べています。

実験ではマウスをA~Eの5グループに分け、B~Eグループには肝臓がん細胞を移植しました。その後、A~Bグループには生理食塩水を、Cグループには1日あたり50mg/kg、Dグループには1日あたり100mg/kg、Eグループには1日あたり250mg/kgのMCPL-7粉末を8週間注射しています。

結果として、MCPL-7粉末を注射したグループのマウスは腫瘍が小さくなったことが明らかになりました。加えて生理食塩水を与えたグループよりも免疫細胞の数や腫瘍を攻撃する物質が増えており、一般的ながんのマウスに比べて免疫機能が活性化していることもわかっています。このことから、メシマコブの菌糸体であるMCPL-7には免疫細胞が活性化し、がん腫瘍を小さくする効果が示唆されました。

研究では細胞や臓器で異物を食べるマクロファージが増えたことから免疫細胞が活発になり、がんを排除するはたらきが強まったと考えられています。そのため、研究者らはMCPL-7が将来有望ながん治療になるかもしれないとしています。

胸腺欠損ヌードマウスにおける前立腺がんに対する効果

キノコであるメシマコブは抗腫瘍効果を持つことが知られています。これまでにもメシマコブを使った試験が行われており、ヒトの前立腺がんを減らすことが報告されました。

この試験ではメシマコブががん細胞を減らすメカニズムをさらに研究し、前立腺がん細胞によってできた腫瘍の進行にどう影響するかを検証しています。

実験ではがん細胞を注射したマウスに、メシマコブを2日に1度のペースで与えて12日間の様子を観察しました。結果、腫瘍は発生したものの、大きくなるスピードはメシマコブを与えないマウスと比べてかなり遅くなったことがわかっています。

その後、腫瘍が一定の大きさになってからメシマコブを注射し体の組織や免疫機能を調べたところ、大きくなった腫瘍内で免疫機能を高める酵素が活性化したことが明らかになりました。それにより、がん細胞を減らす効果が得られたと報告されています。

分析結果が以前の前立腺がんの実験と似た結果だったことから、メシマコブの抗腫瘍効果が証明されました。そのため、メシマコブにはがん腫瘍を小さくするだけでなく、がん細胞自体を減らす効果が示されています。

副作用の報告有無

メシマコブの副作用は特に報告されていません。

効果がなかった報告有無

メシマコブの効果がなかったことを示す報告はありません。

他の成分と比較して検討してみよう

動物実験では効果が示唆される結果がいくつか出ていますが、明確に人間に対する効果はまだ証明されていない成分です。また、副作用の有無なども明らかになっていません。

がん予防・治療をサポートすると言われている成分はたくさんありすので、成分各々の効果や臨床結果、安全性を比較して選ぶことが大切です。

こちらのサイトでは、7種類の健康成分を詳細に比較していますので、参考にしてみてください。

前立腺がんとその他がん対策に用いられる成分を確認

参照元:メシマコブの効果・副作用の研究成果 | 癌・機能性成分の比較情報ガイド

参照元:PubMed